臨床(症状) Flashcards

1
Q

病態水準(level of psychopathology)

A

カーンバーグは精神分析理論に基づき、様々な精神症状を三種類に分類した。重篤さによって三種類のレベルに分類した。
• 現実検討能力:現実を正しく認知能力。低い場合妄想や幻覚が起こる。
• 同一性統制度:自己の思考、認知、記憶が一貫性を保てるか。
• 防衛操作:不快な衝動や欲求不満の場合適当な防衛操作を用いられるか。
1、神経病レベル:比較的に重篤ではない精神症状である。現実検討能力と同一性が保たれている。脳に特定の病理所見もない。例:不安症、強迫症
2、境界例レベル:神経病と精神病両方の行動が見える。安定していない。例:境界性パーソナリティ障害
3、精神病レベル:比較的重篤な精神症状。三つの能力が低い。脳にも特定の病理所見がみられる。例:統合失調症

注意点:三つの能力を正確的に測定することが難しい。今病態水準による分類方法が積極的に使用していない。

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2
Q

病因論

A
クレベリンが病因論に基づいて精神症状を分類した。
外因性:外部から加えられる身体要因(脳の損傷、服薬など)
内因性:遺伝的な身体要因
心因性:心理的な身体要因
 注意点:病因が完全に特定することが困難である。今用いられていない。
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3
Q

DSM(diagnosis and statistical manual of mental disorder)による分類方法

A

定められた各症状をチェックし、該当する症状を規定数以上あればその精神疾患が診断される。操作的診断基準という。

2013年DSM-5が発行される。多軸評定を廃止した。自閉性障害やアスペルガー障害などの広汎性発達障害を自閉スペクトラム症と整理された。

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4
Q

統合失調症(schizophrenia)

A
症状:
1、陽性症状(機能の過剰と歪みが特徴)
• 妄想、幻覚、奇異な行動
• 発症初期の急性期に多くみられる
2、陰性症状(活動性の欠如と活動欠損が特徴)
• 意欲喪失、感情の平板化、無理論的思考
• 急性期後に訪れる慢性期に多くみられる
3、解体症状(まとまりのない会話と行動が特徴)
• 聞き手が理解できないように話す

妄想型:陽性症状が主体
解体型:解体症状が主体
緊張型:興奮、昏迷が交互に繰り返される。緊張病症状という。

原因
• 遺伝要因
• 心理社会要因:ダブルバインド
• 生物学要因:ドーパミン(dopamine)の過剰分泌

援助
• 陽性症状に対する、薬物、入院などの鎮静
• 陰性症状に対する、社会復帰に向けるSST(social skill training)

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5
Q

うつ病(depressive disorder)・両極性障害(bipolar disorder)

A

気分の著しい低下である抑うつエピソード、気分の著しい高揚である躁病エピソードがある。
両方を繰り返すのは両極性障害。
抑うつエピソードのみを経験するのはうつ病。

症状
抑うつエピソード
精神症状:抑うつ気分、関心・興味の減退、知的活動能力の減退、自責感・無価値感、日間気分変動
身体症状:睡眠障害、食欲の減退、疲労感
躁病エピソード
精神症状:過活動、観念奔走、誇大妄想、易刺激性
身体症状:睡眠障害、食欲・性欲の増加

原因
• 脆弱性ストレスモデル
• セロトニンなどの分泌異常
• 循環気質・執着気質・メランコリー親和型性格

援助
• 躁病エピソードは、薬物による鎮静が主になる
• 抑うつエピソードは、休養・薬物療法・認知療法が主になる
• 励まし・気晴らしが禁物

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6
Q

不安症(anxiety disorder)・強迫症(obsessive compulsive disorder)

A
パニック症(panic disorder)
症状
• 突然生じる動悸、息苦しさ、震え、発汗などのパニック発作が主体。
• パニック発作の時激しい不安感や恐怖感が伴う。
• 今度はいつ発作するのかに対する予期不安、外出を避ける。
援助
• パニック発作に対する薬物療法
• 予期不安に対する行動療法、認知行動療法

恐怖症
症状:普通あまり恐る必要がないものに強い恐るを抱くこと。広場恐怖(agoraphobia)、社会恐怖、特定恐怖に分類する
援助:精神分析療法、行動療法(エクスポージャー)、認知行動療法、薬物療法

全般性不安症
症状:過剰な不安が主症状。不安な対象が特定されていない。
援助:対象がないため、難しい。薬物療法、認知行動療法が有効。

強迫症
症状
• 非合理的な思考である強迫観念
• その観念から非合理的なもの強迫行動
援助
• かつて精神分析療法が主流
• 今はエクスポージャーなどの行動療法が主流
• 森田療法も有効
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7
Q

PTSD

A

強烈など身体的に、精神的なショックを受け、無力感を経験し、その経験によって様々な身体的・精神的な症状が現れること。症状の持続時間が1ヶ月以上がPTSDと呼ばれ、1ヶ月以内はASD(accurate stress disorder)と呼ばれる。
症状
再体験:心の外傷体験が自らの意志とは無関係に想起され、夢を見たり、現実に起こっているかのように行動したりしてしまうこと。
回避:心の外傷体験に関する思考や感情、場所や人物を避ける。周囲への関心が薄くなる。
過覚醒:緊張のため睡眠困難になる。警戒心が強くなる不安を抱く。

援助
• 症状や経過に対する心理教育、改善への期待を育成する。
• エクスポージャー
• EMDR(eye movement desensitization of reprocessing)
• 子どもなら遊戯療法
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8
Q

身体表現性障害(somatoform disorder)

A

定義:身体の苦痛を訴えるものの、医学的に説明できない疾患の総称。
症状
• 転換性障害(知覚や神経の麻痺:視力の喪失、失声、立ったり歩いたりできなくなる)
• 身体化障害(頭痛、腰痛、腹痛、発汗、アレルギーなどの症状が長年にわたり続けている)
• 疼痛性障害(身体の激しい痛みを訴える。痛みの訴えによって周囲の心配や責任を避ける可能性が隠されている。でも意識的に病気を偽っていない)
• 心気性(心身の些細な違和感に敏感に反応し、重大な病気への不安にとらわれ、満足する診断を得られるまで医療機関を訪れる。)
• 身体醜形性障害(自分の外見に欠損があるを思い込む。抑うつになったり対人接触を避けたりすることもある。整形手術を繰り返し受けても苦痛が解消されない。)

援助
• 身体性障害と心気性が認知行動療法
• 疼痛性障害が精神分析療法

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9
Q

解離性障害(dissociative disorder)

A

定義:意識、思考、感情などの体験が統合されていない。まだ部分の体験が失うこともある。

症状
• 解離性健忘(心の外傷性体験によってある一定時期あるいはこれまですべての記憶を失う。でも生活を維持する能力がある。大半やがて回復できる。最も多い症状)
• 解離性遁走(仕事や家庭から逃げ出して放浪し、過去の記憶をすべて失う。新しい自分を身につけてしまう。)
• 解離性同一性障害(ひとりの人間の中に少なくとも二つ以上の人格が存在し、多重人格障害とも呼ばれる。)
• 離人症性障害(自分が自分の身体から遊離し、離れる場所から自分を眺める感覚を持つ。自分の手足や声に違和感を感じ、自分のものではなくなる感覚が生じる。)

援助
• かつてよく用いられた精神分析療法は有効性がはっきり実証されていない。今様々なアプローチが用いられている。
• 本人や家族が障害に理解していないこともある。心理教育が必要である。

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