集団と個人との関係

Question 1

社会的比較理論

Answer 1

social comparison theory

人々は他者との比較を通して自分の信念や能力について判断するという理論。L.フェスティンガーが提唱。

Question 2

社会的アイデンティティ理論

Answer 2

social identity theory

人々は自尊心を維持するために，社会的アイデンティティの源である内集団とその他の外集団とを区別しようとするという理論。H.タジフェルが提唱。

Question 3

公平世界仮説

Answer 3

just world hypothesis

人々は「良い人には良いことが起こり，悪い人はひどい目に遭う」という信念を維持するように公平判断を行うという仮説。M.J.ラーナーが提唱。

Question 4

犠牲者非難

Answer 4

victim derogation
被害を受けるのはそれなりに原因があると考える傾向。公平世界仮説に基づく場合がある。

Question 5

相対的剝奪

Answer 5

relative deprivation

比較対象と比べて報酬が相対的に少ないと感じること。報酬の絶対量の不足よりも不満を生み出しやすい。

Question 6

社会的促進

Answer 6

social facilitation

他者がまわりにいることによって，単純な作業や習熟している作業の遂行が促進される現象。R.B.ザイアンスが提唱。

Question 7

傍観者効果

Answer 7

bystander effect
緊急事態に直面した傍観者が多いほど，傍観者が援助行動をしなくなる傾向。B.ラタネが提唱。

Question 8

責任の拡散

Answer 8

diffusion of responsibility

傍観者効果の原因の1つ。傍観者が他にいることで，援助行動を取る責任を感じにくくなること。

Question 9

社会的手抜き

Answer 9

social loafing
集団で作業をすることで，個々のメンバーの努力の水準が低下する現象。

Question 10

同調

Answer 10

conformity

現実ないし想像上の他者の影響による行動の変化。規範の影響と情報の影響による同調がある。

Question 11

服従

Answer 11

obedience
権威による命令に従うこと。

Question 12

集団分極化

Answer 12

group polarization

集団で議論すると結論が極端になる傾向。リスキーな結論に移行するリスキー·シフトと，安全な結論に移行するコーシャス·シフトの両方がある。集団極性化ともいう。

Question 13

集団的浅慮

Answer 13

groupthink

集団の凝集性の維持を優先して議論するため，正しい情報の判断がおろそかにされる傾向。I.L.ジャニスが提唱。

Question 14

非人間化

Answer 14

dehumanization
犠牲者を救済する方法がない場合に，犠牲者が人間以下の存在だと思うこと。

Question 15

脱個人化

Answer 15

deindividuation
自己意識や社会的規範による拘束が薄れている状態。匿名性の高い集団状況で起こり，衝動的な攻撃行動を促進する。

Question 16

黒い羊効果

Answer 16

black sheep effect
内集団の成員が劣っていたり不適切な行動を取ったりすると，外集団の成員よりも強く非難される傾向。

Question 17

ドア·イン·ザ·フェイス

Answer 17

door-in-the-face

最初に大きな要求をして，より小さな要求を受け入れさせる説得法。

Question 18

フット·イン·ザ·ドア

Answer 18

foot-in-the-door

最初に小さな要求を受け入れさせ，しだいに大きな要求を受け入れさせる説得法。

Question 19

ローボーリング

Answer 19

lowballing
魅力的な条件で相手に要求を受け入れさせた後で，条件を変えてより悪い条件の要求を受け入れさせる方法。

Question 20

単純接触効果

Answer 20

mere exposure effect

特定の刺激に繰り返し接触するだけで生じる，対象に対する好意度の上昇。R.B.ザイアンスが提唱。

Question 21

印象操作

Answer 21

impression management
自己呈示（self presentation）を行うことで，他者に対して自分をよく見せようとする行動。

Question 22

鏡映的自己

Answer 22

looking-glass self
他者から見た自分の姿を通して獲得された自己概念。C.H.クーリーが提唱。

Question 23

自己覚知

Answer 23

self-awareness
自己に対して注意が高まっている状態。

Question 24

自己概念

Answer 24

self-concept
自分の特性についての組織化された信念。

Question 25

自尊心

Answer 25

self-esteem
自分の価値についての自己評価。自己価値ともいう。

Question 26

自己モニタリング

Answer 26

self-monitoring

社会的行動の決定に際して，内的な手掛かりではなく外的な手掛かりを用いる程度。M.スナイダーが提唱。

Question 27

外集団同質性

Answer 27

out-group homogeneity
自分がその一員であることを感じていない外集団の成員がお互いに似通っていると思う傾向。