⑬免疫学、感染症 Flashcards

(121 cards)

1
Q

MHCクラスI分子に提示された抗原ペプチドを

T細胞が認識する際に必要な分子は?

A

CD8

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2
Q

ヒトのHLAクラスI分子、II分子はともに第 6染色体短腕上にコードされている。

同胞間でHLAが完全一致する確率は?

A

1/4

*父方、母方の対立遺伝子が完全一致する確率

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3
Q

次の免疫グロブリンのクラスは?

病原微生物の感染に際して、最初に産生される。

A

IgM

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4
Q

次の免疫グロブリンのクラスは?

胎盤を通過する。

A

IgG

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5
Q

次の免疫グロブリンのクラスは?

5量体構造を持つ。

A

IgM

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6
Q

次の免疫グロブリンのクラスは?

気道、消化管の粘膜防御に働く。

A

IgA

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7
Q

次の免疫グロブリンのクラスは?

アレルギー反応に関与する。

A

IgE

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8
Q

次の免疫グロブリンのクラスは?

B細胞の表面レセプターとして存在するが、それ以外の機能は不明である。

A

IgD

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9
Q

モノクローナル抗体は、

免疫動物からの脾臓細胞をミエローマ細胞と融合して得られる(  )から作られる。

A

ハイブリドーマ

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10
Q

インフルエンザウイルスについて。
ウイルス粒子の表面にある抗原とは?

Bリン酸オセルタミビル(タミフル)は HA抗原の作用を阻害する。 C高病原性鳥インフルエンザウイルスは H3型 の HA抗原を有している。 D HA抗 原 はウイル スが感 染 細胞 の外 に出るのに重要 な役 割 を果 たしている。

A

ヘマグルチニン

HA

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11
Q

インフルエンザウイルスについて。

リン酸オセルタミビル(タミフル)は何の作用を阻害する?

A

ノイラミニダーゼ(NA)

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12
Q

インフルエンザウイルスについて。

高病原性鳥インフルエンザウイルスは(  )型のHA抗原を有している?

A

H5、H7

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13
Q

インフルエンザウイルスについて。

(  )抗原はウイルスが感染細胞の外に出るのに重要 な役割を果たしている。

A

ノイラミニダーゼ(NA)

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14
Q

T細胞について。
ヘルパーT細胞は(  )分子を細胞表面に発現している。
キラーT細胞は(  )分子を細胞表面に発現している。

A

ヘルパーT細胞:CD4

キラーT細胞:CD8

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15
Q

T細胞について。
キラーT細胞は(  )を分泌する。
キラーT細胞は癌細胞を殺傷する。

A

パーフォリン

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16
Q
クラスIとエピトープペプチドの複合体は、
細胞表面にCD8分子を持つナイーブT細胞によって
認識される。
ナイーブCD8+T細胞が活性化されると、
外来ペプチド‐MHCクラスI複合体を認識して、
これを発現している細胞を殺傷することができるようになる。
具体的には、(  )というタンパク質で標的細胞に穴を開け、
そこから(  )というタンパク質分解酵素を注入して標的細胞にアポトーシスを誘導する。
A

パーフォリン

グランザイム

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17
Q

活性化されたCD8+T細胞を
細胞傷害性 T 細胞、キラーT細胞という。
普通、(  )ということが多い。

A

CTL
(Cytotoxic T Lymphocyte)

*細胞性免疫の主要部分

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18
Q

生体には侵入してきた病原微生物を排除するため自然免疫と獲得免疫の2つの免疫システムが備わっている。
自然免疫とは生来備わっている生体防御機構であり、
(  )、(  )などの貪食機能を持つ細胞や、
(  )、(  )などの液性因子が微生物の排除に重要な役割を担う。

A

好中球、マクロファージ

急性相タンパク質、補体

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19
Q

1997年 、ヒトなどの哺乳類でも、
微生物由来物質を認識する(  )と呼ばれる受容体が発見された。
細菌由来のリポ多糖(LPS)やCpG DNAなどがこの受容体と会合することにより生体防御物質が産生される。

A

Toll様受容体

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20
Q

(  )免疫とは生体が病原微生物に感染することではじめて獲得される免疫システムで、
感染後長時間特異的な免疫記憶が維持され、
再感染時には免疫担当細胞や液性因子が速やかに対応し、
病原微生物を排除する。

A

獲得

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21
Q

ヒトの白血球のうち、
液性免疫や細胞性免疫に関与するのはリンパ球であり、
リンパ球のうちB細胞は抗体(免疫グロブリン)を分泌する(  )細胞に分化することができる。

A

形質

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22
Q
ヒトの白血球のうち、
液性免疫や細胞性免疫に関与するのはリンパ球であり、
リンパ球のうち、T細胞は主に(  )で分化し、
移植組織やウイルス感染細胞を除去する細胞傷害性(キラ ー)T細胞や、
他のリンパ球の機能を活性化する(  )細胞がある。
A

胸腺

ヘルパー

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23
Q

ヘルパー細胞には、
(  )細胞:IL4、5、6、10を産生してB細胞からの抗体産生を促進する。
(  )細胞:IFNγ、IL2、 IL12を産生して細胞傷害性T細胞やマクロファージ を活性化する。

A

TH2

TH1

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24
Q

ヒト免疫不全ウイルス(HIV)について。
遺伝子核酸:(  )
宿主細胞:(  )細胞

宿主細胞内で(  )酵素の働きで
(  )→(  )を作り出す。

A

RNA
ヘルパーT
逆転写
RNA→DNA

*このDNAをヘルパーT細胞のゲノムDNAに組み込ませて、この細胞をHIV合成の場所へと変えてしまう。逆転写酵素を持つウイルスはレトロウイルスと総称される。

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25
ヒトの体は細菌、ウイルス等の病原体から身を守るための生体防御システムを持っている。 皮膚や口腔粘膜を超えて体内に侵入した病原体は、 (  )、(  )によって食べられて(貪食作用)排除される。 これはヒトが生まれながらにして備えている非特異的な生体防御システムである。
好中球 | マクロファージ
26
ヒトはさらに病原体の特定の抗原を認識して攻撃する特異的生体防御システム(免疫)を備えている。 免疫には、体内に侵 入した抗原に特異的に結合する抗体で病原体を排除する(  )と、 ウイルスなどに感染した細胞の異常を見つけて攻撃する(  )がある。
液性免疫 | 細胞性免疫
27
抗体の産生にはリンパ球のうち(  )が、 感染した細胞の排除には(  )が関わっているが、 こうしたリンパ球は赤血球などと同じく(  )に由来する細胞からつくられ る。
B細胞 T細胞 造血幹細胞
28
ヒトの生体内で最も多く存在する抗体(免疫グロブリン)の名称を答え、 | その抗体1分子が認識できる抗原の数を答え よ。
IgG | 2つ
29
抗原と抗体が特異的に結合することを何と呼ぶか。
抗原特異性
30
抗体と抗原の特異性を簡単に判別する古典的な方法とは?
沈降曲線法 *寒天ゲル中で可溶性の抗原と抗体の両者を拡散させて、形成される抗原抗体複合体の沈殿物を沈降線として肉眼で観察する方法。
31
インフルエンザウイルスはオルトミクソウイルス科に属し、 タンパク質とリン脂質からなる(  )を有し、 遺伝子として(  )を有するウイルスである。
エンベロープ RNA *核タンパク質およびマトリックスタンパク質の抗原性により、 A、B、C型に分類される。
32
ヒトに感染するのは主にA型とB型である。 A型のウイルスは、さらにエンベロープから突出している 2つの蛋白質 、 (  )と(  )の アミノ酸配列の違いによりH1N1な どといった亜型の分類されている。
ヘマグルチニン(HA) | ノイラミニダーゼ(NA)
33
ウイルスが宿主細胞に侵入する時に中心的な役割を果たしており、 | 宿主細胞表面にある多糖鎖に結合してウイルスゲノムを細胞内へと注入するのは?
ヘマグルチニン(HA)
34
ウイルスが感染した細胞から離れるときに重要な役割を果たすのは?
ノイラミニダーゼ(NA)
35
抗インフルエンザウイルス薬のオセルタミビル(商品名タミフル)は、 ウイルスの(  )を阻害し、 宿主細胞内で増殖したウイルスが宿主細胞)外へ遊離するのを抑制し、 インフルエンザウイルスの増殖を抑制する。
ノイラミニダーゼ(NA)
36
インフルエンザウイルスは1本鎖RNAウイルスの常として点突然変異を起こしやすく、 抗原性が頻繁に変化する。 しかし、このウイルスは点突然変異では説明不可能なほどの劇的な抗原性の変化を示すことがある。 その基礎にあるのは(  )という過程であり、 これはインフルエンザウイルスのゲノムが分節状になっているために起こる減少である。
遺伝子再構成
37
インフルエンザウイルスの抗原性は 細胞への吸着に必要な(  )と、 感染細胞内で増殖したウイルスが出芽するのに必要な(  )である2つのエンベロープタンパク質で決まる。
ヘマグルチニン | ノイラミニダーゼ
38
NAを阻害するオセルタミビルがインフルエンザの特効薬とされてきたが、 既に耐性株が出現しており問題化している。 これは、(  )に対する特効薬であるアシクロビルが20年異常使用されているのと比較すると対照的でる。
ヘルペスウイルス
39
インフルエンザウイルスは抗原性が劇的に変化するため、(  )を起こすことがある。
パンデミック
40
20世紀の最も深刻なパンデミックはいわゆる(  )で、 この株は致死率が高かったので問題となった。 21世紀に入っても、いわゆる新型インフルエンザウイルスによるパンデミックが問題となった。
スペイン風邪
41
免疫応答には(  )、 (  )の 2つがある。
自然免疫 適応免疫 *適応免疫は自然免疫に遅れて発動する機構である。
42
自然免疫は異物が体内に侵入すると速やかに発動する応答で、 好中球や(  )が(  )を用いて異物を認識し、 破壊する機構である。
マクロファージ | パターン認識受容体
43
``` 自然免疫と適応免疫の間には密接な協同関係があり、 共通して使用される分子や細胞も多い。 例えば、細菌の細胞膜を破壊する(  )はどちらでも共通して活性化される。 また、マクロファージは自然免疫の主要な食細胞であるが、 適応免疫における主要な(  )細胞の1つでもある。 ```
補体 | 抗原提示
44
``` 適応免疫においてThの分泌する(  )は マクロファージの貪食能、 抗原提示能を克進させる。 このように、自然免疫と適応免疫は認識する異物の構造は異なるが、 相互に協調して異物の排除を行っている。 ```
サイトカイン
45
自然免疫の起こり方が適応免疫の起こり方を支配する。 具体例を挙げると、 寄生虫が感染した場合、自然免疫反応には(  )細胞が参加する。 その細胞は(  )を分泌する。
マスト | IL-4
46
IL-4は(  )細胞→(  )に分化させる。 TH2の分泌するサイトカインは、 B細胞に作用すると(  )へのクラススイッチを促進する。
CD4陽性T→TH2 | IgE
47
免疫系は、適応免疫系と自然免疫系に大別される。 適応免疫系はリンパ球(B細胞とT細胞)が主役を担う免疫であり、特異性に記憶を特徴としている。 リンパ球は基本的に(  )でつくりだされるが、 その表面にはクローンごとに異なる特異性を持った抗原受容体が発現している。
中枢リンパ組織 *抗原受容体:T細胞受容体、B細胞受容体のこと。細胞ごとに違う。
48
ヒトの中枢(一次)リンパ組織を2つ
①骨髄 | ②胸腺
49
ヒトの末梢(二次)リンパ組織を3つ
①リンパ節 ②脾臓 ③粘膜関連リンパ組織
50
``` 抗原受容体の多様性は主に V(Variable) D(Diversity) J(Joining) これらのセグメントを遺伝子再構成によって組み替えることで生み出される。 組み替えを行う酵素複合体の中で特に重要なのがリンパ球に特異的に発現する(  )で、 核セグメントに隣接して存在する(  )配列を特異的に認識し、 その配列のすぐ隣で(  )を切断する。   ```
RAGタンパク質(RAG1/RAG2の2量体) RSS配列 DNA2本鎖 *RAG: Recombination Activating Gene RSS: Recombination Signal Sequence
51
適応免疫という名称の由来は、 抗原と遭遇することによって、 免疫システムに特定の(  )の増殖と(  )の残存という適応的な変化が生じることによる。
リンパ球クローン | 記憶細胞
52
ヒトの適応 免疫系の中核をなし、 | 免疫グロブリンスーパーファミリーに属する3つの抗原結合分子とは?
BCR TCR MHC *これらの抗原結合分子をもったのが顎を持った脊椎動物である。(哺乳類、鳥類、は虫類、両生類、硬骨魚類、軟骨魚類)
53
現在有力な仮説は、 今から約4億5000万年前に、 有顎類の共通祖先の生殖細胞のゲノムの抗原受容体祖先遺伝子にRAGが(  )として侵入した、というものである。
DNAトランスポソン
54
自然免疫系の進化的起源は古く、多細胞性生物に広く備わっている。 微生物の侵入によって活性化される (  )やTLR受容体に代表される(  )は、 刺胞動物にも見られる。
補体系 | パターン認識受容体
55
無顎類と有顎類の適応免疫のように、 | 進化的に離れた生物種が類似した形質を独立に獲得する現象を何と呼ぶか。
収斂進化(シュウレン)
56
DNAトランスポゾンとは?
ゲノム上を転移できるDNA配列で、 | 自らがコードするトランスポザーゼによりDNA配列の切り出しと挿入を行う。
57
補体系の担う機能を2つ
①抗原をオプソニン化する。 ②膜侵襲複合体により細菌を殺傷する。 ③食細胞の化学走性を促す。
58
TLR受容体以外のパターン認識受容体の例を2つ
①RIG様受容体(RLR) ②NOD様受容体(NLR) ③C型レクチン受容体(CLR)
59
外因性のタンパク質:(  )系で分解されてMHCクラスII上に提示される。 内因性のタンパク質:(  )系で分解されてMHCクラスI上に提示される。 この原則と逆のMHCクラス上で提示される現象を何という?
外因性のタンパク質:(エンドソーム-リソソーム) | 内因性のタンパク質:(ユビキチン‐プロテアソーム)
60
本来、 外因性のタンパク質はエンドソーム-リソソームで分解されて(  )上に提示される。 内因性のタンパク質はユビキチン‐プロテアソーム系で分解されて(  )上に提示される。 この原則と逆のMHCクラス上で提示される現象を何という?
外:MHCクラスII 内:MHCクラスI クロスプレゼンテーション
61
補体はIgの(  )部分で活性化されるわけだが、 | CRPなどでも活性化される。
Fc *CRP(C Reactive Protein): C反応性タンパク質
62
TLR(Toll様受容体)に結合しない病原微生物は(  )を素通りしてしまう。 | この場合、適応免疫単独による処理が重要になる。
自然免疫
63
昔から、抗原を単独で皮下接種してもなかなか免疫反応が誘導されないことがわかっていた。 その場合、結核菌の抽出物などを混ぜると免疫反応が引き起こされる。 このような物質を(  )という。
アジュバンド *アジュバンドがなぜ免疫反応を増強するのかは、TLRを介して炎症反応を引き起こし、抗原投与部位にマクロファージなどを呼び寄せるからであると考えられている。
64
リンパ球の分化が起こる場所を何という?
中枢リンパ組織 *胸腺と骨髄の2つ
65
血液中の抗原はどこでリンパ球に提示される?
脾臓 *脾臓にはマクロファージがたくさんいる。
66
表皮や粘膜を突破してきた異物は結合組織に侵入し、(  )に流される。
リンパ節
67
皮膚と粘膜を比較すると粘膜の方が弱いので、異物が入り込みやすい。 | そのため、粘膜の直下にリンパ球の集まりが見られるがそれを何という?
粘膜関連リンパ組織 例)虫垂
68
(  )が樹状細胞を活性化し、 | 樹状細胞が(  )を活性化する。
TLR(Toll様受容体)を介したシグナル伝達 | T細胞
69
樹状細胞がTLRを用いて異物を認識しないと、 樹状細胞の活性化が起こらず、 T細胞が(  )に陥ってしまう可能性がある。
アナジー | アネルギン
70
(  )がワクチンの有効性を高めるためには、 | TLRなどの(  )受容体に結合して自然免疫反応を活性化することが重要である。
アジュバンド | パターン認識
71
現行のインフルエンザワクチンは開裂した(  )をエピトープペプチドとして用いており、 | ウイルス成分としての核酸(この場合はRNA)は含まれていない。
ヘマグルチニン
72
樹状細胞が活性化されるとは、 | 樹状細胞がどのようなタンパク質を発現するようになるのか。
共刺激分子
73
ウイルスの成分としての核酸は自然免疫系に認識される。 異物として認識される核酸の例をそれぞれ述べよ。 ①DNA:(  ) ②RNA:(  )
①DNA:(非メチル化CpG) | ②RNA:(2本鎖RNA)
74
異物として認識されるような核酸は真核細胞にも存在するが | なぜ真核細胞の核酸は自然免疫系を刺激しない理由を2つ。
①細胞外の分解酵素で分解されるから。 | ②免疫担当細胞に貪食されてもエンドソーム内で分解されてTLRに遭遇しないから。
75
インフルエンザウイルス感染性マウスにインフルエンザワクチンを接種しても感染予防効果を示さない理由は?
一次応答は樹状細胞によるT細胞の活性化から始まる。 二次応答は既に抗原に感作されたT細胞、B細胞による反応で、自然免疫系の活性を要しない。 インフルエンザワクチンはTLRなどパターン認識受容体のリガンドを含まないので自然免疫系を活性化しない。 ゆえにインフルエンザウイルスへの曝露が乏しいマウスでは効果がない。
76
ヒトにインフルエンザワクチンを接種すると | ある程度の感染予防効果を示す理由は?
ヒトは例年インフルエンザウイルスに遭遇していてT細胞、B細胞が既に感作された状態にあるので効果がある。
77
角膜移植はHLAが一致していない場合でも広く行なわれてきた理由は?
角膜は血流がないのでリンパ球が到達しない。 | ゆえに免疫反応は起こりにくい。
78
強力な免疫抑制薬の発達で、 固形臓器の移植ではHLAが厳密に一致していなくて も生着率が向上している。 しかし、骨髄移植(造血幹細胞移植)ではHLAが厳密に一致していないと致命的な合併症が起きる理由は?
HLAが一致していない場合、 | 移植されたリンパ球が患者の組織を異物として認識して攻撃してしまう可能性があるから。
79
強力な免疫抑制薬とはどのような作用機序に基づくものか。
T細胞のシグナル伝達の阻害薬
80
コルチゾール合成酵素は主にどこに発現している?
副腎皮質
81
食事に含まれるビタミンB12は 胃から内腔に分泌される(  )と複合体を形成し、 その複合体が吸収される。
内因子 *内因子が結合するとビタミンB12は吸収されず、貧血や神経障害をきたす。
82
インフルエンザウイルスが宿主細胞に吸着する際に 活性化していいるエンベロープタンパク質は(  )で、 それは宿主細胞の糖鎖である(  )を認識して、受容体とする。
HA | シアル酸(N-アセチルノイラミン酸)
83
HAは( )種類 NAは( )種類 インフルエンザウイルスは(  )種類
HAは(16)種類:H1ーH16 NAは(9)種類:N1ーN9 インフルエンザウイルスの種類:144種類(=16x9) *しかし、変異が容易に起こるためH1にも数種類あったりする。
84
インフルエンザウイルスのように変異が起きやすいことを何という?
Antigenic Drift
85
144種類あるインフルエンザウイルスのうち、 | ヒトに感染するとされている抗原型は?
H1N1 H2N2 H3N2
86
世界大流行のことを何という?
パンデミック
87
ウイルスが感染できる範囲のことを何という?
種のトロピズム
88
高病原性鳥インフルエンザの抗原型は?
H5N1 | H7N1
89
ウイルスが感染できる組織の範囲のことを何という?
組織のトロピズム
90
インフルエンザウイルスはHAでシアル酸を認識して細胞表面に結合する。 シアル酸は糖鎖の(  )と結合するが、 その結合のしかたにα2→6とα2→3という2つの型がある。
ガラクトース
91
ヒトの気道上皮細胞には(  )結合型シアル酸が多く発現しているため、 | ヒトに感染を起こすのは(  )結合型シアル酸に結合できるHAを持ったウイルスだけである。
α2→6 α2→6 *ニワトリの気道上皮細胞に発現しているのはα2→3結合型シアル酸が圧倒的に多い。
92
ウイルスが細胞に吸着した後、 細胞のプロテアーゼによって HAが特定の位置で切断されて初めて感染機能を発揮する。 この切断される部位のことを何という?
HA開裂部位 *細胞のプロテアーゼ(タンパク分解酵素)には多くの種類がある。
93
ほとんどすべての細胞で発現している膜タンパク質で、 | HA開裂の際に細胞のプロテアーゼとして作用するのは?
フリン *連続する塩基性アミノ酸の間のペプチド結合を切断する。
94
気道上皮細胞と腸管上皮細胞のみに発現している分泌タンパク質で、 | HA開裂の際に細胞のプロテアーゼとして作用するのは?
トリプシン *XーLys、XーArgの間のペプチド結合を切断する。
95
フリンとトリプシンとは存在様式が異なる。 | それぞれどのような様式で存在する?
フリン:膜結合タンパク質 | トリプシン:分泌タンパク質
96
抗原性の変化は点突然変異によるものが一般的で(  )と呼ばれる。 しかし、豚の細胞で(  )のような機序によってハイブリッドのウイルスが形成されることもあり、 これは大幅な抗原性の変化をもたらし、(  )と呼ばれる。
Antigenic Drift 遺伝子再集合 Antigenic Shift
97
ワクチン療法とは?
抗原が2回目に侵入したときに起こる2次免疫応答は、 抗原が初回に侵入したときに起こる1次免疫応答に比べてはるかに早い時間で、かつ強く起こる。 そこで、弱毒化したり不活化したりした病原微生物や毒素などを投与して、 当該病原体に感染したときに最初から2次免疫応答が起こるようにすれば、感染の病態を緩和することでできる。 このような手法をワクチン療法という。
98
インフルエンザウイルスはRNAウイルスであるが、 | そのゲノムは( )個のRNA分節から成っているという珍しい構造をとっている。
8 *文節になっているから2つの異なるウイルスが豚の細胞に共に感染するとハイブリッドが形成される。 ”遺伝子再集合”
99
インフルエンザウイルスの抗原性が短期間に大きく変わってしまうのは | どのような仕組みによると考えられるか。
他のウイルス株との間で分節RNAを交換して、 | 遺伝的に相違したウイルスが生成され る。
100
インフルエンザの抗原性変異において、 ブタの役割が重要視されている。 ブタは鳥類以外でインフルエンザウイルスの感染が起こりやすい動物であるが、 ブタ体内で何が起こるのか。
ブタに複数のウイルス株が感染した場合、 遺伝的組換えがブタ体内で起こり、 新たな変異株が発生する。
101
HAは、ウイルスが細胞膜表面のシアル酸に結合するために必要な分子である。 | では、NAはどのような役割をしているのか。
細胞内で増殖したウイルス粒子が細胞外に宝珠値されるとき、 ウイルス粒子はHAを介して細胞表面のシアル酸(N―アセチルノイラミン酸)と結合してしまう可能性があるが、 NAはシアル酸を分解してウイルス粒子の放出(出芽)を促進している。
102
インフルエンザは多くの場合自然治癒する感染症であるが、 致命的な病態を引き起こすこともある。 どのような場合い致命率が高くなるのか。
上気道粘膜細胞以外にも感染できるような変異株が発生すると、 ウイルス感染細胞が広範囲にわたり、 多くの臓器が破壊される可能性がある。 *組織トロピズム↑↑
103
種のトロピズムは何によって決定される? | 種がヒト場合は?
HAがシアル酸に結合できるか。 *ヒトに感染できるウイルスは、α2→6結合型のシアル酸に結合するHAを持っている。
104
組織のトロピズムは何によって決定される? (組織が全細胞、 もしくは気道上皮細胞•腸管上皮細胞の場合は?)
HAが細胞のプロテアーゼによって切断されるか。 *フリンによって切断されるHA開裂部位を持つウイルスは全細胞に感染可能。 *トリプシンによって切断されるHA開裂部位を持つウイルスは気道上皮細胞•腸管上皮細胞のみに感染可能。
105
プリオンはヒトで(  )にコードされているニューロンの膜タンパク質である。
第20染色体 *プリオン病はヒトを含 む種々の哺乳類で知られている中枢神経系疾患
106
異常な立体構造をとったプリオン(PrPsc)は、 | (  )に抵抗性で、細胞に蓄積する。
タンパク質分解酵素 *経口摂取して、消化管で分解されないので、そのまま消化管のリンパ組織の樹状細胞に貪食される。
107
``` 家族性CJD(fCJD) 致死性家族性不眠症(FFI)は、 どちらも点突然変異(  )によるものだが臨床的には全く異なる疾患である。 fCJDでは、認知症や運動障害が主体となり、 FFIでは、視床が主におかされて自律神経症状が主体となる。 ```
D178N *D:スパラギン酸  N:アスパラギン
108
流行の規模を小さい順に3つ
①エンデミック ②エピデミック ③パンデミック
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プリオンのアミノ酸配列には、 | 正常個体間でも遺伝的な相違すなわち(  )性が認められる。
多型 *中でも、129番アミノ酸がMまたはVである多型性が注目される。
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世界で最初に認知されたプリオン病は何?
スクレイピー | scrapie
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視床の代表的な機能とは?(1つ)
感覚の中継を行う。 *自律神経系の調節も行う
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経口摂取されたタンパク質は正常ではどうなる?
胃液中のペプシン、 膵液中のトリプシンなどのタンパク質分解酵素でペプチドにまで分解され、 小腸細胞に発現する種々のペプチダーゼでアミノ酸にまで分解される。
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スクレイピーは18世紀ころから流行するようになっった。 この頃には、ヒツジの品種改良を目的として近親交配を行うことが一般的になっていた。 スクレイピーの流行と近親交配との関連性は?
ヒツジにも、もともとプリオン病に感受性のある多型性があり、 | それが近親交配をすることによってホモ接合体が増加したと考えられる。
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正常プリオンと異常プリオンの構造について特徴をそれぞれ2つずつ。
正常プリオン:α-helix豊富、親水性(膜タンパク質だから) | 異常プリオン:β-sheet豊富、疎水性
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PrPscは経口的に接種されても感染する。 タンパク質は消化管で分解されるのが原則だが、 PrPscは異常に安定なタンパク質なので分解されず、 そのまま消化管のリンパ組織の(  )に貪食される。
樹状細胞
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樹状細胞はもともとPrPcを発現していないので リンパ組織でPrPscを貪食してもPrPscが増殖することはなく、障害されない。 ここからどのようにして感染する?
血流、筋肉から逆行性の軸索輸送で末梢神経から中枢神経系に到達する。 *消化管の迷走神経、脾臓なども経由する。
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タンパク質合成におけるシグナルペプチドについて簡略に説明せよ。
分泌タンパク質や膜タンパク質の翻訳は遊離リボソームで開始するが、 N末端に存在するアミノ酸配列が目印となって粗面小胞体に送られて翻訳が続行される。 この目印となるアミノ酸配列をシグナルペプチドという。 シグナルペプチドは粗面小胞体に移行後に切断される。
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異常タンパク質や変性タンパク質はユビキチンリガーゼである(  )によって認識され、 | (  )、(  )の共同作業で(  )側鎖にユビキチンが多数結合される。
E3 E1 E2
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異常タンパク質や変性タンパク質の認識は、 (  )の基質特異性によって行われる。 ポリユビキチン化されたタンパク質は、 (  )によって認識され、ATP依存性に分解される。
E3 | プロテアソーム
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``` 細胞において変性タンパク質や寿命のきたタンパク質は速やかに分解される。 その主要な経路で働く低分子タンパク質が(  )であり、 (  )が分解されるべきタンパク質を認識して、 これに多数のユビキチンを付加する。 ユビキチン化されたタンパク質は巨大なタンパク質分解酵素である(  )によって認識され、その基質として分解される。 ```
ユビキチン ユビキチンリガーゼ プロテアソーム
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被覆小胞のコート部分を構成する主要なタンパク質で、 | エンドサイトーシスの際に細胞膜の裏側に集 合して被覆小胞の形成を司るタンパク質とは?
クラスリン *その他、膜成分の細胞内輸送にも重要な機能を果たしている。